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1 結婚して、夫婦になった場合、「夫のものはわたしのもの、私のものは夫のもの。」になるのでしょうか。
働く女性が増えた現代、妻の方が財産があり、「私のものは夫のもの?いや、私のもの」と言いたい方が増えているのでしょうね。
この点、民法では、夫婦がそれぞれ婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名前で得た財産はその本人の財産とする旨を規定しています。夫婦別産制というものです。
従って、「私のものは私のもの」となるわけです。
ただ、これを完全に貫き通すと、一緒に生活をしていく夫婦の場合、食費や光熱費その他生活に必要な費用をそれぞれ消耗した分ずつ負担するなどとわけがわからないことになってしまいます。
そこで、このような夫婦で必要な生活費(婚姻費用)については、夫婦のそれぞれが、資産や収入に応じて分担することになっています。従って、夫の収入や資産に比べて妻の収入や資産が多ければ、妻の資産からも生活費を支出しなければならないのは当然です。
また、生活をしていくと、夫のものなのか妻のものなのかはきりしない財産が出てきます。このような財産は、夫婦の共有と推定されます。
2 夫婦別産制のもと、支出についても、妻の名義でしたものは妻の債務となります。しかし、他方で婚姻費用は双方で負担することになっています。とすると、支出についても、夫婦の一方が日常の家事について債務を負った場合、例えば日常の食料を買った場合、
代金を支払う債務は、夫婦の他方も連帯して責任を負うことになります。この点、民法でも規定されているのです。
ここで、問題となるのは、「日常家事」の範囲であります。何が日常の家事か・・、これは当該夫婦の社会的地位、資産、収入によって違ってきますね。
A夫婦の場合、高価な衣料品の購入は日常家事には含まれないけれど、B夫婦の場合、高価な衣料品しか身につけない ので、その購入は日常家事に含まれることになります。
仮に日常家事の範囲を超えている場合であっても、夫婦の他方が認めて責任を負うならば、たいした問題は起こりません。しかし、日常家事の範囲を超えており、夫婦の他方が自分は責任を負わないと言った場合、取引の相手方は、当該契約をした夫婦の一方にしか責任追及できないことになるのでは、不都合な場合もあります。
そこで、取引の相手方から見て、日常家事の範囲に含まれると誤解されても仕方がないような客観的事情があれば、夫婦の他方も支払の責任を負わせられる場合があります。
この規定については、微妙な事例については、学説も判例もさまざまな理論があるので、難しいところですが、少なくとも、食料、衣料などの日用品の購入、医師の診療などは日常の家事に入ると考えて良いでしょう。逆に不動産の処分となると、日常家事の範囲とはいえなくなるでしょう。
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