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隣近所で生活環境が近い故にトラブルが起きた場合、裁判をすることで解決できるかというとなかなか難しい問題です。むしろ、裁判よりも話し合いなどによる自主的な解決に」重点をおいた方が、望ましい結果が得られることも多いようです。
1 騒音
騒音は、快適な生活を妨害するものです。隣家の子供がピアノを習い始め、下手な音を聞かされて困っているとか、隣家のクーラーの音がうるさくて気になって仕方がないなど、生活騒音を訴える場合も隣近所の紛争のひとつといえます。
騒音を訴える者からすると、「騒音を発生させないようにすること(騒音の差し止め)」及び「騒音により生じた損害の金銭賠償を求めること」が解決方法として考えられます。では、どのような場合であれば、このような要求を通すことができるでしょうか。
この点、考えなければならないのは、「ある程度の生活騒音はお互い様である」ということです。生活騒音は、程度の差こそあれ、どの家にも日常生活に伴い不可避的に生じるものです。ある騒音に関しては被害者でも、別の騒音に関しては加害者であることが十分に考えられるわけです。
そんな状況の下、一方的に「お宅のピアノうるさいのよ!!」と文句を言い、騒音差し止め請求の裁判だなどと息巻いたところで、逆に相手の感情を逆撫でし、「お宅だってクーラーの音がうるさいじゃない。」となり、仮に裁判を起こして解決の方向性が示されたところで、その後もお互いの感情的しこりが残ったまま、隣近所としての付き合いは継続していかなければならないのです。これでは解決したとはいえません。
まず何よりも、直接相手に対し、騒音が気になる旨を伝え、その上で、「夜〇時以降はピアノを弾かない」などの話し合いによる条件を引き出し、約束をすることで解決していくことが大切です。
しかし、話し合いにならないとか、条件の合意ができないなど、話し合いによる解決に限界が出てきたときには、やむなく裁判所を利用することになるでしょう。その場合、差し止めや損害賠償が認められるか否かは、社会通念を基準に受任限度を超えるものであるか否かによります。その判断は、騒音の程度、発生期間、被害状況、騒音が精神・身体に及ぼす影響などとともに、紛争に至るまでの経緯、紛争解決についての両当事者の態度など様々な要素が総合的に考慮されます。
2 枝と根
隣地の木の枝が、境界を乗り越えて入ってきたとき、勝手に切り取っても良いか?
隣地の木の根が境界線を超えて入ってきたときはどうか?
これは、そのものずばり民法に規定があります。前者すなわち枝の場合、木の所有者にその枝を切り取らせることができます。しかし、根の場合は、自分で切り取ることができます(民法233条)。
枝は、相手に鉢植えの機会を与える趣旨で、根は移植の機会を与える必要性が高くないと考えられたなどと言われています。
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