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祖母、母、娘と受け継がれてきたかぶりつきの血であるが、家元を離れ、東京で一人暮しをしたため、株につぎこむ資金も当然なくて、しばらく、休戦状態となっていた。
しいていえば、結婚するときに、小金が入ったり、一人暮らしよりは収入が増えたこともあって、証券会社の金融商品の研究をして、ちょこちょこ購入したくらいだろうか。学生ということもあり、中国ファンドだとか短期公社債投信だとかMMFとか、ギャンブル性のないものにつぎこんでいた。時はバブル期、なかなかいい金利がついていたのである。新妻が金利計算をせっせとし、表にして、グラフにして、ふふふっとほくそ笑んでいるのをみて、新夫は背筋を凍らせていた。しかし、これは嵐の前兆にすぎなかったのである。
三代目かぶりつきの血を甦らせたもの、それは一冊の雑誌であった。タイトルは忘れた。でも内容は克明に覚えている。「株式投資手数料
自由化」に伴って、手数料が安くなり、購入できる単価も小さくなり、しかも、家にいながら、パソコンで株の売買ができるというものである。
解説しよう。
株を買うためには証券会社に代理で買ってもらうことになる。その際、代金の数%を証券会社に手数料として、支払わなくてはならないのだ。これが結構馬鹿にならなかった。ところがこの%のところが証券会社によって、自由になったのだ。各社いっせいに値下がりしたのは言うまでもない。
また、株というと、数百万円必要だったのが、数万円からでも買えるようになったのである。
しかも、土、日でも、夜中でも相棒PCからネットで買えるのである。
全て条件は整った。
かぶりつき魂に火がついたのである。
ありとあらゆる雑誌を買い込み、どこの証券会社の手数料が安いか、トレーディングの画面はどうか、購入できる商品は、使いやすさは、円グラフで比較されているのをくいいいるように読みあさった。一度火がついたら、とことん調べるかぶりつきは、様々な証券会社のサイトを調べた。その一部を紹介しよう。
オリックス証券
http://www.orix-sec.co.jp/
E*トレード証券(ここは投資信託が充実している)
http://search.etrade.ne.jp/info/index.html
今川三澤屋証券(誰もきいたことないだろう。通は知っている。ホームトレーディングランキング上位の証券会社である。)
http://imagawa.webbroker.ne.jp/
大和證券(とりあえず大手ということで)
http://www.daiwa.co.jp/index-s.html
日興証券(上に同じ)
http://www.nikko.co.jp/SEC/index.html
野村證券(これは後にぴかぴかの人生を変えた)
http://www.nomura.co.jp/index.html
時代はIT関連株のバブル発生時。情報関連会社の株が次々と化けていっていた。数年前まではただのベンチャー企業だったIT企業が次々と上場し、IT長者が誕生していたのである。
三代目、急げ!乗り遅れるでない! すでに亡くなっていた一代目かぶりつきは天国で叱咤激励してくれていたことだろう。三代目かぶりつきはこうやって、その手を株に染めていったのである。
しかし、これらはまだまだプロローグにすぎない。
本番はこれからである…。
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