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ところてんの唄
第四回 コウモリは飛んでいる

 えらく幅を広げて「なに屋なんだ?」と言われることも多いが、一応写真屋だから写真を撮るのは好きだ。東村山市にきて12年半、以前から撮ってみたいと思っていた撮影が実現した。一般的にカメラはフィルムを使う。たくさんシャッターを切ると、それだけお金がかかる。それを考えると、どうしても今まで撮影できなかったものがあるのだ。それがコウモリだ。
実現できたのはデジタルカメラの進歩のおかげだ。コウモリを撮るには反応の良いシャッターと強いストロボが不可欠だ。デジタルカメラ自体はもう5年以上前から使っているが、やっと一眼レフのデジタルカメラを購入した。しかしスタジオで使う物なので開店中は持ち歩けない。7時の閉店以降でもまだ明るい、ほんのわずかな時期だけに可能なのだ。
  意外と知られていないが、コウモリはどこにでも飛んでいる。「コウモリが飛ぶんじゃ東村山も田舎だな」などと嘆く必要もないし、自然が残っていると喜ぶほどでもない。コウモリは新宿にだってたくさんいる。夏の夕方から夜にかけて、できれば川の近くで空を見上げていれば、乱舞する様子も見ることができる。僕が選んだのは店から近い下堀公園。夕闇を待っていると、久米川町方面から次々とコウモリが飛んでくる。そして公園のあたりで乱舞するのだが、暗くなるまでの15分ぐらいだけがシャッターチャンスだ。
コウモリは嫌な飛び方をする。ツバメ返しなどと言われるぐらいツバメは急角度に飛ぶ方向を変えるが、コウモリに比べたら可愛いもんだ。鳥のスピードでチョウチョが飛んでいると思えばよい。そして一番撮りたいのは正面からの顔のアップ。コウモリは嫌な顔をしている。鬼のようでもあるし顔の部品が間違っている気がする。そして超音波で飛んでいる関係で、口を開けて飛んでいるのだそうだ。すさまじい顔だろう。
残念ながら今年は3回しか撮影できなかった。そして予想以上に難しく、とてもじゃないがアップなんか撮れはしない。かろうじて画面の中に入ると驚喜して喜んでしまうほどだ。つまり今年は失敗。来年の夏には一眼レフデジタルカメラも2台は持っているだろうから、今度こそアップで撮ってやろう。今度は虫除けスプレーも用意して。
みなさんも是非とも夕方に空を見上げて下さい。コウモリは驚くほどたくさん飛んでいます。でも、知らない人には見えない、おとぎ話のキャラクターのような生き物なのです。

【筆者プロフィール】

近藤 誠

写真屋ドーバーフォト代表  1959年生まれB型
都立保谷高校在学中に前身のHAWK現像所を組織
東京ビジュアルアーツ(東京写真専門学校)を優秀な成績で中退
撮影会社・現像所を経てドーバーフォトを設立
撮影・印刷・ホームページ作成等が業務
ホームページは写真館としては日本最古
趣味 料理
月刊写真工業にデジタルカメラテストレポート等を執筆
各種機関誌・地域紙など執筆多数
ブラインドタッチ・インターネット・デジタル写真処理の講師としてジーンズのつなぎで講演をするのが有名
女性の好みはノーメイク・ノーダイエット・ノーデオドラント
メガネCM・ニッテレ特命リサーチ200X・NHK首都圏いきいきなどテレビ出演も多い

バックナンバー 
第五回 何枚撮りが好きですか?
第四回 コウモリは飛んでいる
第三回 夏祭り
第二回 ルーズソックス万歳
第一回「大丈夫です僕が生きていますから」

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