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写真屋だから、たまには写真の話でもしようか。
最近、27枚撮りのフィルムが出てきた。業界では、現像料金を24枚撮りと36枚撮りのどちらに合わせるか悩んでいる人がいる。
約60年前に六櫻社(現コニカ)から出た日本最初のカラーフィルムが18枚撮りだった。 やがて12枚・20枚・36枚のならびが一般化し、そしてまもなく、やはり現コニカが、歴史に残る比較広告、萩本欽一とチンパンジーを使った、
「4枚増えて値段が同じ、どっちが得かよ~く考えてみよう」
というCMで、12枚・24枚・36枚という、偶然ではあるが12の倍数系列にそろった。
使い捨てカメラ(メーカーは意地でも使い捨てという言葉を使わないらしいし、リサイクルを歌っているが、やはり「使い捨て」が正しいと思う)の元祖、「写ルンです」は、ポケットフィルムを使っていた。その後、感度400の35mmフィルムをつめた「写ルンですHi」がウルトラブレイク。更にフラッシュ付きが出たあたりから、写真全体に占める使い捨てカメラの比率は大変なものになった
ところが、どうせリーダー部分(カメラに巻き込む部分)のいらない使い捨てカメラだから、そこも写せることにして「27枚撮れる」と言い切ってしまおう!ということで、使い捨てカメラに27枚撮りが登場。当然全部3枚足して15枚・27枚・39枚となり、12x+3(但しxは1~3の整数)という数式が成り立つようになった。しかし、中身のフィルムの長さは変わっておらず、ネガシートには綺麗におさまっていた。
その数字が気に入られたためか、それとも目新しい数字が好きなのか、ついに正式な27枚が出てしまった。リーダー部分を使うのではなく今度は本当に長くなったので、いささかネガシートへのおさまりが悪い。まあ、多くなったのだから嫌がる人はいないのだろうが。
21世紀初頭に始まったフィルムの長尺化戦争は、24枚が27枚になったのを一歩目として徐々に進んだ。そして36枚が42枚撮りになり、24枚撮りが41枚撮りに、そして12枚撮りが40枚撮りになったのは、2005年のゴールデンウィーク前の事だった。写真屋の店頭では客と店員が両方で首を傾げるシーンが頻繁に見られたが、2007年の35mm銀塩陥落に飲み込まれるように、枚数戦争は消えていった。その後は、店頭でこのような会話が聞かれた。
「フィルムを下さい」
「え?フィルムですか?メモリーじゃなくて」
「ええ、フィルムです」
「そうですか、マニアなんですね。で、容量はどうしますか?」
そんな時代が、やってきそうだ。
★写真はカラーフィルム50周年記念で作られた、日本で最初のカラーフィルムの復刻版。
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