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つるや若旦那のお酒大好き
第三話 おいしいお酒を見つけよう! その2

お酒を飲み比べるための良い飲食店とは、「お酒の事をよくわかっている飲食店」です。
でないと、高品質のお酒であってもおいしく飲めるとは限りません。
それではどういうお店が「よくわかっている」のでしょうか。
私は時々都心の繁盛飲 食店へ視察に行くのですが、以下の項目をチェックして店に入るかどうか決めます。

【1】価格 多くの飲食店においては、地酒の価格が高すぎます。
一般に、飲食店の原価率(売価 にたいする原材料費の割合)は30%~40%で、料理に関してはその位が適正と考 えられま す。
なぜなら、手が加えられているし、料理する人の修行における時間や努力が凝縮 されているからです。
しかし、お酒の場合、同じ原価率というのは甚だ疑問です。
酒 販店で購入してお客様に出すだけで、今日初めて店で働くアルバイトでもお金が稼げ てしまうのですから。

では、いくら位が適正なのでしょうか。

メニューにはたいてい「一合○○円」と表示されていますが、多くの場合一合より少 なく、一升ビンで12杯くらいはとれます。お酒の場合、原価率は50%程度にして もらいたいと思いますので、それらを前提にして飲食店でよく置かれているお酒を例 に一合あたりの適正価格を試算してみましょう。なお、店格により多少は異なることを予めお 断り致します。  

・八海山普通酒 希望小売価格2,042円+消費税→原価179円→一合価格400~450円

・浦霞本醸造辛口 希望小売価格2,140円+消費税→原価188円→一合価格400~450円

・久保田千寿 希望小売価格2,350円+消費税→原価206円→一合価格450~500円

・出羽桜吟醸桜花 希望小売価格2,505円+消費税→原価220円→一合価格450~500円

・久保田萬寿 希望小売価格7,800円+消費税→原価683円→一合価格1,300円~1,400円

皆さんの行きつけのお店ではどうなっていますか?

上記の価格より高ければ、日本酒 を飲むのに適しているとはいえません。「コラムでそんなこと書くな。儲けが減る !」と飲食店経営者に文句を言われても私は一向に構いません。

地方の小さな酒蔵は 高品質でおいしいお酒を少しでも安く飲んでもらおうと大変な努力をしているので す。

それに応えて最終消費者である皆さんに適正価格でお届けするのが、我々酒販店 や飲食店の使命だと確信しています。でなければ「地酒は高い」というイメージが定 着してしまい、フアン層が広がらず、守るべき大切な日本文化のひとつである 「本物の酒」が衰退してしまうという危機感を持っています。

もし価格が高ければ、 お店の人に「こんなに高いのなら飲まない!」と言ってほしいと思います。そうすれ ば、少しずつ良い方向に向かうのではないでしょうか。

【2】品揃え 有名銘柄ばかり、あるいは「入手困難」を必要以上にアピールする店はパスです。
きっと味の評価を自分でできないので、ブランドに頼ってしまうのでしょう。
またお客様が要望する酒は全て揃えてそのことを自慢する店がありますが、いかがな ものでしょうか。
中には回転の良くないものが必ず出てきます。時間とともにお酒の味は変わっていくので、かえってお客様に気の毒だと思います。

【3】管理 暗くて温度の低いところに置いてあれば問題ありません。
たいていのお店では冷蔵庫 に入れてあるようです。ただ、予備に在庫してある分が無造作にストックされている 事が散見されます。 また、厨房内の温度が高い場所に置いている場合(主にお燗用の酒)も、品質管理上 問題あり、です。

【4】お燗酒 お燗酒に気を遣っているかどうかも飲食店を選ぶ上でのポイントです。
日本酒は世界 でも稀な、温めて飲んでもおいしいお酒です。高品質(高価ではなく)のお酒は、燗 してもおいしさは格別。料理の味を一層引き立てます。
特に、時間が経って少し冷め たときの味の差は歴然としています。

ところが、冷やして飲むお酒は良いものを揃えておきながら、燗酒に関しては無神経 な店がなんと多いことでしょうか。パックの安酒など論外。酒燗器での燗も好ましく ありません。、ビンをひっくり返して酒を温める、あの機械です。
一定の温度より低 くなると自動的に機械の中で温め直すし、酒が通るホースには雑菌がウヨウヨしても います。

【5】季節感 日本酒はその季節ならではのものがいろいろあります。生酒、ひやおろし、などな ど。美しい四季を持ち、旬の食材と料理が楽しめる我が国だからこそ、それに合わせ て季節感のあるお酒を楽しませてくれる飲食店はありがたいです。 以上が私の、おいしい地酒を飲むための飲食店を選ぶポイントです。「全てをクリア する店など無い!」と思われるかもしれませんが、そんなことは決してありません。

例えば、西武柳沢駅そばの「居酒屋 奥信濃」。お薦めです。唐木さん、行ってみて。で、気に入ったら“からぐるめ”に載せて下さい。 その他、私のお薦め飲食店は当店のホームページで詳しくご紹介していますのでご覧下さい。

 

第十話  寒い季節はやっぱりお燗

第九話  ラベルの解読方法 その3(H13・9・11掲載)

第八話  夏のお酒を楽しもう その2(H13・7・26掲載)

第七話  ラベルの解読方法 その2(H13・7・5掲載)

第六話  ラベルの解読方法 その1(H13・6・14掲載)

第五話 利き酒会(H13・5・31掲載)

第四話 おいしいお酒を見つけよう!その3(H13・5・17掲載)

第三話 おいしいお酒を見つけよう! その2(H13・5・3掲載)

第二話 おいしいお酒を見つけよう! その1(H13・4・19掲載)

第一話 お酒大好き!(H13・4・5掲載)


鶴田 清司 (つるた せいじ)

地方銘酒つるや取締役/中小企業診断士
大学卒業後、アサヒビール㈱九州支社で酒販店・飲食店向けの営業・企画等を担当。
高知の銘酒「美丈夫」に出会ってしまい、日本酒にはまる。 アサヒビール㈱を退社後、家業である酒販店の二代目に。
「普通の酒屋」を「変な酒屋」へとしてしまった。
「ウチにはうまい酒しかない。お奨めは全部!」と豪語する。
平成7年、東京小売酒販組合主催全国市販酒きき酒会2位入賞。


地方銘酒 つるや

おいしいお酒専門店。
・素晴らしい品質にもかかわらず割安価格
・入手困難 という2つの基準で全国から銘酒を厳選の上品揃えしています。
特約銘柄 日本酒:八海山、黒龍、美丈夫、緑川、明鏡止水、越州など
ワイン:岩の原ワイン、秩父ワイン源作印、井筒ワインなど
焼酎・泡盛:九十九、無一物、人夢可酒、鳥飼、カネヤマ泡盛、春雨など また、「得意先飲食店様の繁盛は当店の繁盛」という考えに基づき、 中小企業診断士(国が認める唯一の経営コンサルタント資格)として 経営全般にわたるコンサルティングを無料で行っています。

西東京市田無町2-13-11(田無駅北口徒歩5分、旧青梅街道総持寺斜め向かい)
電話 042-468-1717 FAX 042-468-1716
営業時間 10:00~22:00 
毎週木曜定休

E-Mail tsuruya@kanpai.biz

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