梅の原産地は中国だといわれています。日本には奈良時代に漢方として渡来しました。
当時、珍しくて美しい梅の花は桜より人気があり、数々の歌にも詠まれています。
長期保存用として、塩漬けされた梅「梅干し」が書物に確認されたのは平安中期。日本最古の医学書「医心方」にも下痢止めや熱さましの薬として載っています。
近代では、身近な常備薬として、また健康食品として日本人には欠かせない食物になりました。科学的にも証明されている「梅」のさまざまな効用を、もう一度見直してみませんか。
「梅」には鑑賞用・食用がありますが、食用の「実梅(みうめ)」は登録されている品種だけでも、なんと400種以上!全体では1500種以上もあるとか。
食用の梅として、有名な品種は「南高梅」。紀州(和歌山県)産が人気です。
大玉で香り良く、果肉が厚く柔らかいのが特徴。果肉が厚いということは、食べる部分が多いということですね♪
また、ところどころ鮮やかなピンクに色づいた実は、まるで宝石のよう!梅干しや梅酒作りには、南高梅でなきゃ!という方も多いのも頷けます。
青梅のときには梅ジュースや梅酒用に、熟したものは梅干し用やジャムにと、幅広く応用できる美味しい梅です。
南高梅の他にも「古城梅(こじろうめ)」、実のしっかりした群馬産の「白加賀梅(しらかがうめ)」、「吉野梅」と呼ばれる奈良産の梅など、素晴らしい梅が沢山あります。
6月に入ると、店頭でも良く見かけられますので、時期を逃さず「これだ!」と思う梅に出会ってくださいね。
梅は古来より、薬として重宝されてきました。実の中には、カルシウムやカリウム、ビタミンではB1・B2・Cにカロテン。有機酸には、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、ピクリン酸、…など、身体に良い栄養素が沢山詰まっています。
効用としては、有機酸による疲労回復や抗菌作用が有名。本来、梅干しは殺菌・防腐効果が強く、100年経っても腐りません!「日の丸弁当」は梅の効用を活かしたレシピ(?)といえるでしょう。
また、クエン酸はエネルギー代謝をスムーズにして疲労感を取り除き、動脈硬化などの成人病予防にも効果があります。梅のピクリン酸は肝臓の機能を活性化させるため、二日酔い防止にも役立つようです。
香りによるリラックス効果もプラスして、仕事で疲れたお父さんを癒す最高の自然食品なんですね。
女性に嬉しい効用としては、整腸作用による便秘解消と新陳代謝を促す作用、豊富に含まれたビタミンEや食物繊維などによる美容効果が期待大!昔から、若さを保つ食物として重宝されています。
アルカリ性ミネラルは体の機能を維持する作用がありますし、男女を問わず子供から高齢の方まで幅広い年代の方にお勧めしたい食物です。
○梅ジュース レシピ
青梅を2キロ、お砂糖1キロと梅ジュースを造るためのビンを用意します。
梅は、熟していない青梅がエキスが良く出てよいでしょう。香りを良くするには、少し熟したものを混ぜてもいいですね。粒の大きさはお好みでどうぞ。
梅はさっと汚れを落とす程度に洗い、良く水気を切ってからビニール袋に入れて
丸1日冷凍庫の中で凍らせます。これがポイント!
翌日、凍った梅とお砂糖を交互にビンの中に入れるだけ。
梅の解凍とともに、ジュワ~とエキスが出てくるので、ときどきビンを揺すってお砂糖と混ぜ合わせましょう。10日もすれば、美味しい梅ジュースの出来上がり!
そのままでもお菓子やかき氷のシロップに使えますが、炭酸で割った梅ソーダは、子供にも大人気の美味しさです!ぜひ、お試しください~♪
○梅酒
レシピ
ホワイトリカー(果実酒用のお酒)1.8リットルに対し、梅1~2キロ、氷砂糖1~2キロを使用します。甘みは後から加えてもOK。分量は大体でよいのです。オリジナルを作りましょう!
大粒で果肉の厚い梅を使用するのが一般的。後で梅を食べる楽しみがありますからね。お酒は、焼酎やブランデーをベースにしても、美味しい梅酒になります。
本格焼酎・純米酒・泡盛で、こだわりの梅酒作りにチャレンジしても良いですね。
ただし、アルコール度数の低いお酒はじっくり寝かせて、1年以上は熟成させましょう。
忘れちゃいけないのが酒税法!「混和前の酒類は、アルコール分20度以上」のものを使用し、その目的は「自ら(同居親族含む)消費するため」に限ります。
ルールを守って、美味しい「梅酒」を作りましょうね。
ではまず、梅を優しく水洗いをして、良く水気をふき取ります。水気が残っているとカビの原因になるので注意。爪楊枝で、ヘタ(枝と繋がっていた部分ですね)も取っておきましょう。丁寧に、優しく・・・愛情込めて準備をします♪
梅酒用のビンに、下準備をした梅と氷砂糖を交互に入れて、最後にホワイトリカーを注ぎます。保存は冷暗所にて。冷蔵庫なら手前に入れましょう。冷えすぎると熟成が進みません。日の当たらない、涼しくて温度変化の少ないところが「冷暗所」です。大事に大事に保管しましょうねー。
ときどきビンを動かして中の氷砂糖を溶かすこともお忘れなく。
エキスがゆるゆる対流する様に、思わずうっとり。。。
こうして、丹精込めた(?)梅酒は、1ヶ月が過ぎる頃から徐々に出来上がります。
味を見てまだ若ければ、好みの味になるまで熟成を待ちます。
味見しているうちに全部飲んでしまっても、まぁいいじゃないですか。ね♪
中の実は、熟成途中で取り出しておけば、梅酒が発酵しすぎることもありません。
梅の実はペーストやジャム、ぱくっと丸かじりでもどうぞ☆
とはいえ、アルコール漬けですから、酔わない程度にお召し上がりください~。
梅酒は、一日50ミリ程度を数回に分けて飲むと良いとされています。体が温まり、冷え性や疲労回復、胃弱や不眠症の改善に役立ちます。
また、腫れ物の痛みやリュウマチ、神経痛などには、梅酒を布かタオルに浸して湿布させると良いようです。ぜひ、お試しあれ!
お気付きの方もあるかと思いますが、「梅」は「野菜」ではありません(苦笑)。
しかし、「旬」を見つけにくい昨今、梅ほど季節を表す果実はないのではないでしょうか。
梅ジュースや梅酒作りは、今の時期しか出来ません!一人でも多くの方に、チャレンジしていただけますように。
梅には様々な加工方法があります。青梅を、砂糖で煮含めて「甘露煮」にしたデザート、ピクルスのような「酢漬け」も、さっぱりと美味しく召し上がれます。
梅そのものを食べるのではなく、梅を漬け込んで香りを移した「醤油」や「味噌」も、美味しいですよ。
梅を調理する際に気を付けたいのが調理器具。すりおろしたり、煮たりするときに、金属製品は厳禁。酸と反応して、せっかくの梅の味が悪くなりますからね。
では皆さん、旬の「梅」を美味しく召し上がれ~。

●総持寺「梅市」 情報
2006年6月6日・11日・16日・21日・26日 午前8時~売り切れるまで
※問い合わせ 「総持寺」 西東京市田無町3-8-12 TEL:042-461-0044 西武新宿線田無駅北口より徒歩5分
次回もお楽しみに!

